転職エージェントとの賢い付き合い方

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この記事の目的

転職を考え始めて、転職情報サイトに自分の情報を入力すると、あっという間に山ほどの「一度お話ししましょう」という内容のメールが転職エージェントから送られてきます。
自分のために動いてくれるエージェントを探すのは至難の業です。
なので、ここではまず転職エージェントとはどのような存在なのかを確認し、賢い付き合い方を提案します。
特に、転職エージェントの収益構造が求職者に与える影響や、エージェントに満足できなかった場合の対策について取り上げます。最終的には、最適な転職先を見つけるための具体的な第一歩の行動を提案します。

この記事を書いた人

転職市場におけるエージェントの役割

転職を考えた時にGoogle検索をすると上位に来るのは転職エージェントのホームページばかりです。
Google検索結果のリストは、求人情報サイトばかりではなく、自分の強みを見つけるアンケート、向いている職を提案してくれるテスト、転職をするべきかどうかを判断ポイントなど、転職を考えている私たちにとって役立つ情報が満載です。

なぜ、転職エージェントは転職にまつわる各種情報を発信しているのでしょうか?
それは、転職エージェントが、求職者を集め採用側の企業に紹介することを役割としているからです。

転職にまつわる有益な情報を提供し、自分は転職する必要があると判断した人が、エージェントの求職者データーベースに自ら自分の情報を入力するのです。
紹介業務に関わる費用は全て、人材を求めている企業側から徴収しています。
求職者は転職エージェントのサービスを利用しても、料金を徴収されません。

転職エージェントにとっての顧客は誰か?

転職エージェントの収益源は、主に企業からの成功報酬です。企業がエージェントを通じて人材を採用した場合、その企業はエージェントに対して報酬を支払います。この報酬は、採用された求職者の年収の20%から30%程度と言われています。
あなたがもし年収600万円の条件で内定が出たとすると、採用を決めた会社に支払われるのは120万円から180万円となります。
サービスに対する料金を支払う側を借りに「顧客」と呼ぶなら、このビジネスモデルでの顧客は企業であり、転職希望者が「商品」という位置付けになります。

転職市場の収益構造が求職者に与える影響

採用企業側が成功報酬を支払うというビジネスモデルは、エージェントの行動原理に大きな影響を与えています。
エージェントは、自分たちの報酬が高くなるような求人や人材に対して優先的に働きかけをすることになります。

そのため、求職者にとっては、希望した条件の企業ではなく、エージェントにとって報酬が最大になる求人が紹介されたりしてしまうのです。
さらにエージェントは一度に多くの求職者を扱うため、優先度が低いとみなされた求職者に対するサポートが十分ではなかったり、または、そもそもエージェントから利用を断られたりということも発生します。

転職エージェントと求職者の利害は一致

転職エージェントは、採用側の企業のために動くかもしれません。
とはいえ、もしも求職者にとって、転職エージェントが紹介する会社が希望条件の求人であったり、環境が良い会社の場合、転職希望者とエージェントの利害は一致します。
私たち求職者の年収を高く勝ち取ることができたなら、それはすなわちエージェントの収益も大きくなることになるからです。

転職エージェントとの賢い付き合い方

転職エージェントと賢く付き合うためのマインドの持ち方

転職エージェントが、自分が希望しない職を紹介してこようが、紹介自体を断わられようが、エージェントにはエージェントの都合があることを理解しましょう。
収益構造が私たち求職者にもたらすマイナス面に、私たちの貴重な時間や精神的なエネルギーを使っても幸せにはなりません。
担当者があなたに対して高圧的であったり、見下したような言動をする場合には、さっさと担当の変更を依頼するか、または、そのエージェント自体の利用をやめましょう。

そもそも、「紹介する案件がない」というようなエージェントは、人材の強みを見つけることや、適切な職場を見つける能力がない人物です。さらに言うと、そのエージェントの会社は、サービス利用者に対して心無い言動をすることを許容している会社なのです。
そんな会社や人物に関わっているほど人生は長くありません。
真摯にあなたに向き合うエージェントやキャリアコンサルタントを探すことに時間をかけるべきです。

転職エージェントに満足できなかった場合の対策

自分でキャリアコンサルタントを雇う

良心的な転職エージェントは、あなたのキャリアについても相談に乗ってくださるとは思います。しかしながら、転職エージェントはその収益構造から、基本的には人材を求めている企業の利益と自社の利益のために動いていることは肝に銘じてコミュニケーションを取るべきです。
もしも、どんな転職エージェントにも満足できなかった場合は、自分でキャリアコンサルタントを雇い、相談することをお勧めします。
自分のキャリアを一緒に考えてもらったり、職務経歴書のレビューをしてもらうコンサルタントを自分で雇うのです。

どうやってキャリアコンサルタントを探すのか

キャリアコンサルタントは、厚生省が運営しているキャリコンサーチを利用しましょう。
厚生省という国がスポンサーのサイトを利用するのです。見つかったキャリアコンサルタントは、心底から、私たちキャリア構築に迷える求職者のために働いてくださいます。

キャリコンサーチでは、キャリアコンサルタントの居住地、対応可能業務、対応可能領域、得意分野、所持資格、希望の相談方法などの条件を絞って自分に合いそうなコンサルタントを探すことができます。

私は転職先に困った、自分のキャリアに迷いが生じた局面ではいつも、自分で相談費用をお支払いし、自分だけのために働いてくださるキャリアコンサルタントに相談を依頼することにしています。
これにより、自分の頭が整理され、次の行動が明確になるのです。

相性のいい転職エージェントを紹介してくれるサービスを利用する

昨今では、相性の良い転職エージェントのみを紹介してくれる転職情報サービスもあるようです。
大きな宣伝を行なっている、大手サイトの問題点を解決するところにビジネスチャンスを見出しているサービスだと思われます。

大きな宣伝を行なっている転職情報サービスは、一度登録すると、「数打てばあたる」という戦法でどんどん連絡だけをしているようなエージェントから大量のメールが来ます。
できるだけ、転職活動に時間を取られたくないのにも関わらず、大量の転職エージェントからのメールの確認に貴重な時間をとられるのです。
転職エージェントナビはその不毛なメール確認による時間の浪費から私たち求職者を守ってくれそうです。

自分の軸はつねに持つ

長い就労人生を楽しく、会社のためだけではなく自分のために過ごすには、どこまで行っても自分がやりたいことをできているかを確認し続ける必要があります。

転職という人生を変えるチャンスは、自分軸が揺らいでいると転職エージェントが就職してほしい先を転職先として選んでしまう事もあります。それが吉となれば良いですが、あとから後悔することになったら悔やんでも悔やみきれません。

一方、自分で会社を作らない限り、どんな会社であったとしても、どこかしらの妥協はあります。
どこが妥協できて、どこは譲れないのか、自分軸をしっかり持って転職活動を乗り切りましょう。

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